?> ビニーカリウタ(Vinnie Colaiuta) | ジェフベックの茶飲み話サイト。

ビニーカリウタ(Vinnie Colaiuta)

ビニーカリウタは、1956年生まれなので、ジェフベックよりはひとまわり後の世代のドラマーです。いわゆるロックドラマーとは違うジャズフュージョン系のドラマーですが、まあとにかく、フランクザッパが歴代最高だと言っていたり、Modern Drummer magazineの人気投票でドラマーオブザイヤーに何度も選ばれという、世界のトップドラマーとして君臨しています。

安心できるドラマーとして。

1999年に10年ぶりのアルバム「Who Else!」をリリースして復帰したかのようなジェフベックでしたが、かつての「凄腕ミュージシャンが集まって演奏」という形態ではありませんでした。かつては、バンドメンバーはお互いに対峙できる相手であり、時にはジェフベックを凌駕するほどの腕利き揃いでしたが、「Who Else!」からの3枚のデジタル路線では、アルバムでは多様なミュージシャンやプロツールズによるデジタル可能などでつくられ、ライブは、ジェフ&サポートミュージシャンというカタチになってしまいました。
ジェニファーバトゥーンは腕利きですが、スタンスはあくまでジェフベックのサポートでした。

余談ですが、友人のプロミュージシャンがジェニファーバトゥーンと話をしたことがあるそうで、その際に「ジェフベックってどんな人?」って聞いたら「とにかく変わってる。スタジオの隅で何十分もギターを倒したり起こしたりしていたりする」と言っていたそうです。

そんな時代を経て、2005年頃からはドラマーにビニーカリウタ、ベースにタルウィッケンフェルド、KBにジェイソンリベロという、凄腕のメンバーになりました。特に、今となってはジェフベックと世代も近く、何かと頼りにしていたのではないでしょうか。それからつかず離れずで2009年ごろまでビニーがドラムをしています。DVDになっているロニースコッツのライブもビニーです。クロスロードフェスティバルで話題になったタル・ウィッケンフェルドもビニーの紹介だそうですしね。そういえば、KBのジェイソン・リベロはスティングのバンドにいた人なので、ビニーのつながりかも知れません。

ジノバネリから。

ビニーカリウタは、フランクザッパにいたのだから、当時から凄腕であることは間違いないのですが、有名になったのは80年代にジノバネリの「NIGHT WALKER」のアルバムではないでしょうか。当時は、ロックっぽいドラミングで、ジノバネリの複雑な曲をかっこよく叩いていました。その印象があったので、ジェフベックの来日時にビニーカリウタの名前を見た際には非常に期待しました。しかし、近年のビニーは、完全にジャズ・フュージョンドラマーという感じで、個人的な感想は「ジェフベックには優等生過ぎる」(笑)という感じでした。

しかし、それ以前のサポート然としたドラマーと違って、高い技術による安定感とともに演奏を引っぱっていってくれる頼もしさもありました。ギタリストは、演奏のいろいろなタイミングでドラマーの出す指示(フィル)や叩き方の変化を聞いていますが、その際にジェフベックの表情に、とても頼りにしている感があふれていました。実際、ビニーカリウタの演奏は完璧に近く、文句のつけようがないのですが、ジェフベックにはもっとやんちゃな(ロックな?)ドラマーが合うように思っていました(これはあくまで個人的な感想です)。

とはいえ、デジタル路線から回帰し「これからはオーガニックに行く」と言っていたタイミングで、ビニーカリウタと組めたのは良かったと思います。この時期に、以後の演奏のスタイルが形作られた気がします。そういう面で、ビニーカリウタのジェフベックへの貢献度は決して小さくないですね。