DIAMOND DUST
1.JAFF’S BOOGIE
2.CONSTIPATED DUCK
3.SHE’S A WOMAN
4.FREEWAY JAM
5.DEFINITELY MAYBE
6.SUPERSTITION
7.MAX’S LAG
8.CAUSE WE’VE ENDED AS LOVERS
9.NEW WAYS
10.GOT THE FEELING
11.YOU KNOW WHAT I MEAN
12.DIAMOND DUST
13.JEFF’S JAM
14.AIR BLOWER
気合いの入ったブローバイブローツアー。
ブローバイブロー発表後、アルバムとは異なったメンバーで全米ツアーに出たその頃の模様が聴けます。何カ所かの音源を集めてます。この後、来日してワールドロックフェスティバルに出演したようなので、内容的には基本的に同じです。質のいいオーディエンス録音で、ベックのギターもよくきこえます。演奏もベックのへんてこなギターフレーズがリズムに良く乗って心地よいです。
面白いのは、ベックが小節をきっちり意識していないことで、1小節余分に空いたり、2小節長かったりと、結構適当に弾いてます。今までのボーカルバンドと違って、アドリブ性が高いので気がゆるんでいるのか、ノリのいいタイミングをはかっているのか。バックのメンバーは大変でしょうね、よく聴いていないといけないから。
メンバーは、キーボードがマックスミドルトン、ドラムがバーナードパーディ、ベースがウイルバーバスコム、ベックにしてはちょい軽めのリズム隊です。しかし、ファンキーなリズムに乗ってギュンギュンひきまくるベックは、この頃すでに誰にもできないギターアプローチに到達してます。この後、ロックっぽいインスト音楽がいっぱい出てきましたが、ベックのようにジャンルを感じさせない境地に達したのはないと思います。
1.は、ちょっとしたサウンドチェックがわりに弾いただけですが、こんなことにもファンは驚喜します。
2.は、ワールドロックでも1曲目にやっていた曲。アルバムとはかなり違った感じにきこえます。低音弦を使ったかっちょいい決めが聴けます。
3は、個人的にこのツアーの目玉と思っている曲で、これもアルバムとはリズムからして異なったアレンジでベックの表情豊かなギターが縦横無尽に駆けめぐります。テーマメロディひとつとっても、絶対同じようには弾かないし、メロディに微妙な表情をつけるのが非常にうまい。部分的にオクターバーを使っています。ストラトなのに結構太い音です。この演奏では、トーキングモジュレーターは、さびのメロディーだけで、ソロでは使っていません。で、この曲はエンディングもいいんです。
4.は、これ以後、1989年頃までのベックのテーマともいえる曲。興味深いのは、この演奏ではテーマメロディの弾き方がちょっと違うことです。プリングオフを使ってメロディに癖を付けています。以後の演奏では聴かれません。キーボードソロのバックの刻みも独特。本当に気持ちいいギターを弾きます。
メドレーでデフィニトリーメイビへ。この曲は、第二期のものですが全く違和感はありません。スティールパイプを使ってメロディを弾くという、まあ他のギタリストでは思いついたとしても怖くてできない技をいやというほど披露しています。
6は、ワールドロックの時よりも軽めの演奏。第二期からBBAに移行する時期、BBAのとは違ったアレンジでこの曲をやっていたことがあるんです(ブート「SUPERSTITION」)が、ノリはそれに近いです。ボーカル部分はトーキングモジュレーターで”歌って”おります。
7~8.は、とてもいい感じのマックスミドルトンのローデスのソロから、哀しみの恋人たちへ。でも、これは異なった会場のをつないでいるようですね。音の残響や会場の音が違っています。それはいいんですが、ソロの間、ベックのギターアンプのノイズがうるさい。哀しみの恋人は、珍しく!ちゃんと演奏されます。たいがい、ベックが構成を間違ったり、メロディをとちったりします。と思っていたら、やっぱりポジションを間違えてあわてて無理矢理修正しているところがあります。
9.は、スタンリークラークの曲。これが縁で、スタンリークラークとの友好関係ができたらしいです。
10.は、第二期のナンバー。この曲は、ギターだけでやるとベンチャーズが日本の歌謡曲をやっているみたいで変な感じがありますが、ソロの出だしがとてもいい感じです。
11.は、テーマメロディをベックががんばって弾いているいるという感じ。2回目のソロに入る前の小節を間違え大とちりをしております。
12.は、美しく伸びやかなトーンできれいに弾いてますが、周りの客の話し声がちょっとうるさい。
13.は、全く知らない曲。独特のリフとオクターバーを使ったソロでかっこいいんですが、あまり曲という構成がなく終始ジャムという感じです。
14.は、なぜか日本のワールドロック愛知県体育館のもの。