?> Live at the Hollywood Bowl | ジェフベックの茶飲み話サイト。

Live at the Hollywood Bowl

(CD・DVD・Blue-ray)

01 – The Revolution Will Be Televised (ft. Rosie Bones)
02 – Over Under Sideways Down (ft. Jimmy Hall, Todd O’Keefe)
03 – Heart Full Of Soul (ft. Jimmy Hall, Todd O’Keefe)
04 – For Your Love (ft. Jimmy Hall, Todd O’Keefe)
05 – Beck’s Bolero
06 – Medley Rice Pudding Morning Dew
07 – Freeway Jam (ft. Jan Hammer)
08 – You Never Know (ft. Jan Hammer)
09 – Cause We’ve Ended As Lovers (ft. Jan Hammer)
10 – Star Cycle (ft. Jan Hammer)
11 – Blue Wind (ft. Jan Hammer)
12 – Big Block
13 – I’d Rather Go Blind (ft. Beth Hart, Jan Hammer)
14 – Let Me Love You (ft. Buddy Guy)
15 – Live In The Dark (ft. Rosie Bones)
16 – Scared For The Children (ft. Rosie Bones)
17 – Rough Boy (ft. Billy Gibbons)
18 – Train Kept A-Rollin’ (ft. Steven Tyler)
19 – Shapes Of Things (ft. Steven Tyler)
20 – A Day In The Life
21 – Purple Rain (ft. Jan Hammer, Beth Hart, Rosie Bones, Jimmy Hall, Steven Tyler)

ジェフベックのデビュー50周年を記念してハリウッドボウルで行われたジェフベックベストアルバム的なコンサートです。曲は古くはヤードバーズから、2016年当時の最新「Loud Hailer」やゲストに合わせた曲などで構成されています。
ただ、ヤードバーズから各時代を拾ったという感じではなく、第二期ジェフベックグループ、BBAの頃の曲はありません。これらの時代はジェフベックにとって黒歴史であるようで、いろいろなコンサートでも一切演奏されません(ただしGoing Downはアンコールでよく演奏される。でもジェフベックの曲ではない)。また、時代の順を追ってということではなく、特に流れのないランダムな構成です。

メンバーは当時のベックバンドが基本で、ゲストが加わるというカタチです。
注目すべきは7〜10に登場したヤンハマー。若きジェフベックが一番脂がのっている時期に、ジェフベックに刺激を与えてくれたキーボーディストです。体を悪くされているらしく、長年にわたってあまり演奏活動はされていません。また、ヤンハマーとジェフベックの演奏が聴けるのは、チャリティコンサートを除けば、ヤンハマーグループとのツアー、フラッシュツアー、2004年のバースデーライブそしてこのコンサートです。
もうひとり、なんとエアロスミスのスティーブンタイラーがTrain Kept A’Rollin’で登場します。これは、少し前にスティーブンタイラーのソロコンサートにジェフベックとスティングが参加したり(Sweet Emotionを演奏)、Train Kept A’Rollin’がエアロの定番演奏曲だったり、その昔、エアロとジェフベックがツアーした際にアンコールのTrain Kept A’Rollin’にジェフを誘ったけど「そのアレンじゃやれない」と断られたということがあったり、いろいろな背景があってのことでしょうが、ジェフベックのファンとしては興味深い場面です。Shapes Of Thingsも歌ってくれているのがうれしい。

最後にPurple Rainが演奏されて、なんで?となりますが、ジェフベックという人は元々黒人のソウルミュージックが好きで、晩年スライ&ファミリーストーンの曲を演奏したりしていましたが、第二期ジェフベックグループではそういうソウルミュージック(モータウン)とロックギターの融合を図ろうとしたことがありました。しかし、商業的にはさほど成功せず、すぐに解散してしまいました。しかし、プリンスはそこを上手くやって商業的にも大成功を収めたというところがあり、ジェフベックはプリンスに嫉妬していたという噂もあります。そういう背景があってのある種のリスペクトを込めて演奏したのかも知れません。

その他のゲストには、ベスハート、バディガイ、ビリーギボンズ(ZZ TOP:ホットロッド仲間)などが登場します。
ジェフベックの演奏は、まあ、無難とも言えるし安定しているとも言えるし、50thと言う割にはセットリストは偏っているとも言えるし、何なんでしょう?(笑)

個人的には、ドラマーがこの時期ジョナサンジョセフ。上手いし悪くはないと思いますが、無難というかサポート然としているんですよね。その辺でビニーカリウタ、ナラダマイケルウォルデンと比べるのもかわいそうでしょうけどね。この時期のメンバーなどの事を考えると自然とこうなるでしょうけどね。

そういう面では、50thというタイトルですが、大袈裟に構えたわけではなく、ちょっとゲストを迎えてバラエティに富んだコンサートをしたという感じですね。