ジェフベックの演奏を顕微鏡で見るように細かく考察してみようという試みです。それによってジェフベックのあの独特のニュアンスやフレージングなど表現手法や方法論を見いだすことができるのではないかと思います。
ジェフベックの演奏は、フォレージングだけでなく独特のニュアンスがありますが、どうやって弾いているのか分からない場合も多々あります。
現代ではデジタル技術で再生速度を変えて聞けるので、今までなら聞き逃していたニュアンスの現場を聞き取ることができます。また海賊盤により、レコーディングのトラックを分けた音源やミックス違いなど、通常版では聞けない音が聞ける音源もあります。そういったものを聞くと、通常版では分からなかったサウンドの舞台裏が分かることもあります。
この考察ではそうやって速度を変えて、同じ音でもどの弦で弾いているのか、どのポジションで弾いている、どんな技術を使って弾いているのか(例えばハンマリングなのかスライドなのか、プリングオフなのかピッキングなのか等)まで細かく探求してみたいと思っています。それだけの探求をしても分からない事もあります。しかし、思っていたことと実は違っていたということもたくさんあって目からウロコです。
その他、よくあるようなフレーズだけど、よく弾かれるポジションや運指で弾いていないというところもあります。それによって、ニュアンスが変わっています。例えば、普通は5フレット付近で繋いで弾くけど、開放弦とプリングオフで弾いているとかです。中には、ポジションが確定できないものもあります。ですので完成度は100%ではありません。しかし、発見もたくさんあるので超マニアックな楽しみを共有できれば幸いです。
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