東京公演がNHK BS-2で放送されました。

今まで(1999年時点)のJEFF BECKのライブ映像で、最高の映像ではないでしょうか!!

どういう経緯かしらないけど、カメラ15台を使った大がかりな撮影で1999年6月2日の東京公演の模様が、NHKによって撮影され、8月19日20:00~21:30 BS-2で放送されました。
はっきり言って、素晴らしかった。元来ジェフベックには、公式のライブ映像自体が少ないのですが、今回のは、情報性、構成、カメラワーク、演出、トーンなど総合的に見て抜群にいいような気がします。別格ギタリストのギターワークの映像化という記録としても重要な(しかし、しばしば忘れられがちな)ポイントを押さえながら、会場やステージ上の雰囲気も伝え、また単にライブの記録というものに留まることなく、カットや編集のストーリー性も加わった映像としての美しさがありました。実に配慮の細かい映像だったと思います。ちょっとジェニファーの音と映像の出方が少ないような気もしたけれど、あのくらいがちょうどいいのかも知れません。
よくあるパターンなら、移動やリハーサル、楽屋の風景などをインサートしそうですが(その辺の撮影許可がでなかったのかも知れませんが)、あまり必要ではありません。90分たっぷりと別格ギターの演奏、ジェフベックの映像はそれでいいのです。
数年前に軽井沢での映像が放映されましたが、あの時に挿入されていた開演までの映像は、後で見るときには全部とばしますもん。ジェフベックの映像は、演奏の映像だけでいいんです。ファンは、それが見たいんですから。それにファンしか見ませんね、きっと。今回の映像もファン以外は、途中で退屈したでしょうね。
とにかく、今回のツアー自体は、私は、過去と比べて決していいとは思わなかったんですが、この映像は素晴らしい。盛り返しましたね、私の中では。
NHKの中でもよくわかった方が担当されていたんでしょうね。ひょっとして、ジェフベックのファンの方がいらっしゃったのでしょうか。

19:50頃からのお姉さんの番組紹介が終わると20:00ちょうど、JEFF BECK CONCERTのタイトルが出て、いきなり始まりました。ジェニファーのギターからです。私が見た会場では席が遠かったのでよく見えなかったのですが、けっこう彫りの深い顔で(ま、外人ですから)ライティングも相まってちょっと恐いオバチャンみたいに見えました。でも、ギターワークは女とは思えない(女性蔑視???)強力な技でした。そして、御大(なんかあまり好きな表現ではないですが)ジェフベックが登場すると、なぜか涙がちょちょぎれますね、うれしくて。コンサート通りの進行で、曲が進みました。映像は、ベックの手元をよく映してくれるので、指で弾いている様子がよくわかります。
私としては、やっぱりSTAR CYCLEがはじまるとうれしさメーターがレッドゾーンまで振り切れますね。SAVOYもいいけど、ボジオじゃないからちょっとがっかりです、正直言って。LED BOOTSは、ドラムソロカットのとばっちりをうけて、カットされてしまいましたね、残念。
全体としてやっぱり生で見たときと同じく、ベックひとりが頑張っている感じで、過去のツアーとは全然違います。ただ、ベースの彼は見直したところがあります。大阪公演の感想でボロクソ書いてますが、何でもあのときは風邪をひいて調子が悪かったらしいです。ベースソロなんかを聴くと、今回の楽曲では彼の良さが発揮できないような気がしました。ベックが過去にやっていたような、ファンキーなナンバーなら、彼のベースはもっとイキイキしたのではないでしょうか。ベックにはちょっと軽すぎる気もしますが。
ドラムについては、同じ印象ですね。そこそこうまいでしょうが、全く面白くない、ブレイクなどでも気の利いたフィルなど望むべくもありません。ニューアルバムの曲は、しかたないにしても、過去の曲でもやっぱり一本調子でした。だから、ドラムソロはカットされていたでしょう。
そのせいで、ベックも全編通して、ただただ元気に弾きまくっているだけという印象があります。ギターワーク自体にもメリハリがなく、多彩な技を多彩に弾いているだけで、曲ごとのソロにキャラクターがありませんでした。今までだったら、あの曲の時は、こんなだった、この曲の時は、こんなだった、と曲ごとに感動のポイントがあったんですが・・・・・。重要なんですよドラムは、特にベックの音楽にとっては。
でもギターだけじっくり見ると、本当にすごいですね。それは、やっぱり感動に値します。あまり注目されませんが、決めの一発のジャーン!やキューン!など、重要な一発の音を本当にうまく決める。音がきれいで、確実で破壊力を持っているんです。これ簡単そうなんですが、毎回毎回確実に決めるのは結構難しかったりします。微妙な、タイミングとかね。
また、トレモロアームを本当に微妙にうまくコントロールしていましたね。
それと、CAUSE ENDED AS LOVERSは、絶対いつもどこを弾いているのか分からなくなるみたいですね。本当にいつも。実は、ベック自身、あの曲嫌いなんじゃないか?オーディエンスが求めるから仕方なしだったりして・・・。そうでないと、あんなにいつもトンチンカンにならないでしょう。ちゃんと、リハーサルしろ~っ! ついでに、BLAST FROM THE EASTでもテーマメロの出だしをとちってました。BLUE WINDでは弦が切れるし、最後は自分でもぐちゃぐちゃに切るし、波瀾万丈のライブでしたね。でも映像は、よかった。
また、違う形でジェフベックをやって欲しいですね、BBCなんかに残っていそうな映像を集めて。おそらく民放ではできないジェフベック。受信料の払い甲斐があるというものです。