ツーバスのカッコ良いパターン
1971年頃にロックのドラマーでツーバスを使っていた人は多くないと思います。ジンジャーベイカー、カーマインアピス、ミッチミッチェルくらいでしょうか。トミーアルドリッジはもう少し後かも。
ジャズではルイベルソン、そして日本のジョージ川口もツーバスでした。もう少し後の日本のロックでは、クリエイションの樋口や外道などもツーバスでしたが、これらは明らかに海外の影響を受けてのことだったはず。とにかく少なかった。今でも少ないです。だって大きな太鼓を2つもセットするのは大変だから(笑)
ツーバスの代わりとして、ツインペダルを使う人は多いですが、ツインペダルとツーバスは似て非なるものです。音圧が違います。もちろん見た目の迫力も違います。ジェフベックの歴代ドラマーはツーバスが多かったのですが(というか、BlowByBlowの時だけシングルバスドラマー)、近年のドラマー、ビニーカリウタはツインペダルです。
そこいくとコージーパウエルは、ツーバスの代表選手の1人です。コージーのツーバスのかっこよさを印象づける曲がこの第二期ジェフベックグループのGot The Feelingではないでしょうか。こういう16ビートをツーバスでやるって、当時はかなりアグレッシブな発想だったのではないかと思います。めっちゃカッコ良い。ロックな感じのAメロのところはずっと連打です。でもイマドキのメタルのツーバスとはちょっと違う。これにファンク系のチャカポコギターを載せるというのも、当時としては画期的だったのではないでしょうか。それにこういう始まりでBメロに行くとDmaj7とAm7とかのソウルぽい展開というのも斬新。
左チャンネルのジェフベックのチャカポコもただチャカポコやっているのではなく、手かえ品替えいろんなこと弾いていて、非常に濃い味の演奏になっています。日本のクリエイションの「タバコロード」のアレンジはこれの応用ですね。
ツーバスのドラマーでも人によって随分ビートが違います。サイモンフィリップスは、ゴムボールがはずむようなビートだし、バンヘイレンのアレックスバンヘイレンは、ちょっと突っ込んだようなシャッフルです。
Tobacco Road/Creationこれもカッコ良い。