1.Bolero 2.Stratus 3.You Never Know 4.‘Cause We’ve Ended 5.Behind The Veil 6.Two Rivers 7.Star Cycle 8.Big Block 9.Nadia 10.Angels 11.Scatterbrain 12.Led Boots 13.Pork Pie/Brush 14.Rainbow |
06年12月現在、アメリカのみで発売されていましたが、後に日本でも発売されました。
内容は、4月のツアーのもので、ベースはピノです。
契約の問題からか、ツアーに参加していたベスハートのトラックは入っていません。
UDO Festivalの時と同じような演奏の音の良いやつといった内容です 。
Guitar – Jeff Beck
Bass – Pino Palladino
Drums – Vinnie Colaiuta
Keyboards – Jason Rebello
OFFICIAL BOOTLEGという名前は、氾濫する海賊盤に業を煮やして「それならオフィシャルで出してやるよ」という感じなのかも知れません。古くは「Led Boots」の曲名も海賊盤(Boot)が横行している(Led)ことを皮肉ったという説もありますしね。
ファンとしては、良い音でジェフベックのライブが聴けるのはうれしいことです。
このライブでは、古くは第一期から、ソロ以降のインストアルバムから代表的な曲を演奏しています。2005年に来日したメンバーと同じで、ビニーカリウタ、ピノパラディーノという強力なリズム隊、それにジェイソンリベロという良いメンバーでの演奏です。
この時期少し前からBoleroを演奏していて、昔からのベックファンには、おおっ!という感じでした。なんか、2000年になってデジタル路線に行ってなんか違うなあと思っていたところにこれが聴けるととても安心したというか、ジェフベックってこれだよねえという「ロック」に戻ってきた感が感じられた1曲です。
その他、この時期のライブで良く聞かれた曲が並んでいて、この時期のジェフベックの安定した演奏が聴けるライブという感じがします。
ただ、昔のような鬼気迫るバトルみたいなのはないんですよね。まあ、それはジェフベックのキャリアとしてそういう時期は過ぎたというのがあると思いますし、昔の曲などをたくさんやっているのはファンサービスだろうし、自己トリビュート的なところもあると思います。
興味深いと言うほどでもありませんが、Star Cycleのシーケンサーリフの音色が、There And Backアルバム的な音ではなくて、かつて1978年の来日で初めて演奏されたときのような音(70年代的シンセの音)なのが逆に新鮮でした。
1995年の北米ツアーでは、ピノパラディーノがベースでリフを弾いていたりして驚きましたが、今回はピノがいるけどシンセでやっています。
ピノが「あれはしんどいわ(^^ゞ」と言ったかどうかは知りませんが、あれはあれでカッコよかったですけどね。
ご興味ある人は1995年の北米ツアーのブートレグかYoutubeを聞いてみてください。
出色は、Over The Rainbowでしょうか。2005年の来日の時もやっていましたが、アルバム「Guitar Shop」に入っているWhere Were You的な演奏です。こういうギターの演奏はジェフベックの真骨頂と言えます。誰もやりません。めっちゃ難しい。失敗する危険が大きいからです。
ジェフベック自身、失敗する危険があって緊張すると言っていました。このライブでもちょっと失敗しています(笑)それもご愛敬。なかなかこういう演奏をライブでやろうというギタリストはいません。
Over The Rainbowは、スタジオ盤の「Emotion&Commotion」(2010年)に収録されています。そっちは失敗していません(笑)
2023.8.2