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ジェフベックとエリッククラプトン

ジミーペイジを加えれば、ヤードバーズ出身ブリティッシュ3大ギタリストなわけですが、さてジミーペイジってこの3人の中ではちょっと立場が離れている感じがしませんか。ジミーペイジとジェフベック、ジェフベックとエリッククラプトンは、よくある組み合わせですが、ジミーペイジとエリッククラプトンってあんまりないです。でも、昔、まだクラプトンがブルースブレイカーズにも入るか入らないかの頃、ジミーペイジの家でジャムったブルース(Blues AnytimeなどのCDで聴ける)がレコードになっていたりするので、親交はあったんでしょうが。それにペイジとベックは、学生時代から仲が良かった(ベックの姉の紹介かなんかで知り合った)し、ヤードバーズでも一緒にやっていた時期があるし、今年2000年の初め頃のプレイヤー誌のインタビューを見ても、いまだに仲がいいみたいです。でも、すごいと思いませんか。学生時代の音楽仲間がそろってロック界のパイオニアになっているって。

ジミーペイジは、ギタリストと言うよりは、プロデューサーあるいはオーガナイザーとしてレッドツェッペリンを成功させたというところがあるため、ギタリスト(っぽかった)クラプトンやベックとはちょっと毛色が違ってきたのかも知れませんね。しかし、アコースティックなどを聴くとジミーペイジのギタリストとしての実力の高さが伺えます。反面、昔からロック界の7不思議のひとつである「レッドツェッペリンでのジミーペイジはどうしてあんなにソロがへたなのか」は、未だに晴れておりません。どなたかご存じの方、教えてください。

前置きが長くなりましたが、ジェフベックとエリッククラプトン。最近、ジェフベックが活動を開始してから、しばしばこの2人が比べられます。片や、理想郷へたどりついたかのように円熟味を増し渋さがウリのクラプトン、片や未だに自らの音楽への飽くなき追究を続けるベック。同じヤードバーズ出身でも全く違った道を進んだ2人・・・。こんな感じの比べかたですね。

しかし・・・私はもうクラプトンをギタリストとは思ってはおりません。グラミー賞常連のただの渋いポップシンガーですね。ギターは、そりゃうまいはうまいでしょうが、それほど魂が入っているようにも思いません。そう、もう20年くらい、TVやCDその他でクラプトンのギターを聴くことは多かったですが、グッと来たことは一度もありませんでした(まあ、すべてつぶさに聴いているわけではないので、中には多少ましなものもあるのかも知れませんが。最近のワクワクするようなクラプトンのギターが聴けるCDをご存じの方がおられたら、ぜひ教えてください(^^))。最後にグッと来たのは、邦題が「安息の地を求めて」というアルバムでした。かなり前。あれは、いいです。レイドバックしたサウンドも非常にいいし、ギターも魂が入っています。特にB面1曲目「Singin’ the blues」なんか往年のブルースブレイカーズ時代を彷彿とさせます。「オーシャン~」よりこっちの方が好きなんですよね。

そう私、実はクラプトンも最も好きなギタリストだったんです。特にブルースブレイカーズ時代のクラプトンのプレイは、今聴いても魂が揺すぶられます。クリームなんかコピーしまくりました。クロスロード、カッコよかたです。アウトサイドウーマンブルース、あの独特のタメとヒネリは誰にも真似できません。Live Vol.2のハイダウェイ(本当はステッピンアウト)なんか15分のソロを全部口でいえましたもん。それだけに今のクラプトンってのは、”ギタリストの腐ったのみたいな”(言い過ぎか(^o^;)。クラプトンファンの方ごめんなさい)という憤りを憶えてしまうんです。ま、今のクラプトンにギタリストを求める私は古いヤツだとお思いでしょうが、求めるものは仕方がない。で、もうあきらめてしまった、あいそがつきたという訳です。と言いながら、まだ未練が残っているらしく、「クラプトンはただのポップシンガーに成り下がった」とクラプトンファンの友人の前で発言し、ムッとされたりしておりました。そんな時、心強いことを言ってくれる人がおりまして、それはあのCHAR氏でした。去る2月のある日のスポーツ紙にCBA関連でインタビューがのっておりましたが、ベックを褒めちぎっているのに対し、クラプトンのことはもうボロクソ。「クラプトンみたいにだけはなりたくない」とさえ発言されておりました。ひょっとしてChar氏も本音は、またあのほれぼれするようなブルースを聴かせて欲しいという気持ちの裏返しなのではないでしょうか。って、ただのボヤキオヤジだったりして・・・(^^)。

そうですね、もう今のクラプトンにギタープレイを求めてはいけない。求めるのはヒットチャート入りだ。最近、B.B.KINGと一緒にCDを出したようなのでそそられるんですが、またがっかりさせられるのがイヤなので、聴かず嫌い。どうせ、また手癖だけで弾いた気のないカスカスギターだろうと思ってしまう今日この頃です。クラプトンがだめなら、ピーターグリーンだ。いや、こっちはすぐに落っこちてしまいそうだ。そういえば、ピーターグリーンの最近のCDになんとマックスミドルトンが入っているんです。また、聴いてないけど、これは、聴かねば!。

※とまあ、クラプトンのことをこきおろしていますが、実は非常に尊敬しているのです。こちらを。

2000.6.17