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STILL ON THE RUN「THE JEFF BECK STORY」

2018年に発売されたジェフベックの自伝的ドキュメンタリーの映像です。いろいろなミュージシャンのインタビュー(証言)と新鮮な映像で構成されています。

ディスクが2枚あって、1にはドキュメンタリーが、2には、2007年のモントルージャズフェスの演奏が収録されています。2007年なのでロニースコッツと同じ年ですね。

<ディスク1>
過去のジェフベックの性分からするとこんな自伝的作品は気恥ずかしくて嫌だとか言いそうですが、2016年にデビュー50周年を迎え、キャリアを振り返るのも良いかと思ったのかも知れません。

映像は、クラプトンやロッド、ロンウッド、ペイジその他、ジェフベックに縁の深い人が入れ替わり登場し、いろいろな証言を行います。その話の内容も既出のテーマにしてもさらに深く興味深いです。挿入される映像や写真も既出のものは少なく非常に興味深いです。

マニアでも充分に楽しめる。というか、マニアでないと楽しめないくらい細かい話が出てきます。ジェフベックとはどんなギタリストなのかという基礎情報を持った人でないと、話の内容やそれが持つ意味が良くわからなのではないのかななんて思ったりします。

話は時系列に学生時代の頃からこの時点、ハリウッドボウルでの50周年コンサート頃までの話が収まっています。ハリウッドボウルコンサートのリハーサルの模様もチラチラ映ります。
話が時代を追って行くので当然アルバムやバンドの話が出てくるのですが、興味深いのが、アルバム「Flash」や「Who Else!」以降のデジタル3部作の話がチラリとも出てこないことです。やはり、その時代はキャリアの中では、あまり本位ではなかったのかも知れません。

インタビュアーを相手に、ガレージやリビングで気さくに話すジェフベックに素朴な人柄が偲ばれます。有名なウッドストックのドタキャン理由などが、本人達の証言で判明しました(笑)面白い理由です。また、BBAについて後年「契約のためにやっていただけ」という話が伝わっていますが、まんざらでもなかったように思います。

証言で登場するのは、エリック・クラプトン、ジミー・ペイジ、ロッド・スチュワート、ロニー・ウッド、デヴィッド・ギルモア、スラッシュ(ガンズ・アンド・ローゼズ)、ヤン・ハマー、ヴィニー・カリウタ、ジェニファー・バトゥン、タル・ウィルケンフェルド、ロンダ・スミス、ジョナサン・ジョセフ、カーメン・ヴァンデンバーグ、ロージー・ボーンズ、ベス・ハートほか。

<ディスク2>
モントルージャズフェスティバルの映像です。ロニースコッツと同じ年なので、メンバーも同じ。ロニースコッツのインタビューで「ツアーを終えたばかりで、準備もできていた」と言っていたので、そのツアーの中の1つなのでしょう。
カルト的に興味深いのが、Star Cycleで、かなり変えた構成とアレンジで演奏しているのですが、リハ不足だったのか、メロディに入る場所を間違えて、動揺したのかその直後のこなしが不安定になっています。ジェイソンリベロの方をみてニヤニヤしていたので、「間違えちゃったよ(^^ゞ」って感じでしょうか(笑)ほかにも2〜3ヶ所怪しいところがあります(^^)
また、この曲の普通ならシーケンサーでやるリフをジェイソンリベロが手で弾いているのも凄いです。そういえば、1978年にスタンリークラークと一緒に来たとき、この時に初めてStar Cycleが披露されましたが、トニーハイマスも手で弾いていました。

【ボーナス・ディスク収録曲】(*日本盤のみボーナストラック)
Eternity's Breath
Freeway Jam
Stratus*
Nadia
Star Cycle*
Led Boots
Blue Wind

国内盤だけについていたオマケの「テレギブ」フィギュア。
結構よくできています。