
ジェフベックのBOOTLEGではこれも有名です。
WORKINNG VERSIONという名前で、はじめからCDででていました。内容は、セカンドアルバムのためのプリプロダクションの録音ではないかと思われる新曲のトラックといくつかのライブ録音が収められたCDです。とにかくセカンドアルバムの曲はもちろんスタジオ録音なので音は良いし、新曲ばかりだしでジェフベックファンは狂喜乱舞したものです。また、オマケ的に入っているライブ音源もレインボーシアターのやおそらく移行期のライブだったりで、当時としては貴重な音源でした。このCDも異なるタイトルで編集したものがでているので注意が必要です。WORKINNG VERSIONというタイトルのものは下記の内容のはずです。
WORKINNG VERSION収録曲
1)Jizz Wizz
2)Laughin’ Lady
3)Prain
4)Get Ready Your Lovemaker’s Comin’Home
5)Living Life Backwards
6)Solid Lifter
7)Satisfied
8)All In Your Mind
9)Got To Find My Woman(This Is A Lady)
—以上が幻のセカンドアルバム
10)Definitely Maybe
11)Superstition
12)Morning Dew ~Drum Solo
—以上は移行期のライブか
13)Satisfied
14)Livin’ Alone
15)Laughin’ Lady
16) Lady
—レインボーシアターでのライブ
特筆すべきは「Laughin’ Lady 」。モータウン的なバラードですが、プリプロなのに間奏のギターソロが素晴らしいです。
曲の進化が分かる
面白いのが、セカンドアルバムの曲は、初期のBBAの演奏を発展させた曲や、逆にこの曲から進化してBlow By Blowの曲になっている曲があることです。
Jizz Wizzは、ライブでのMorning Dewの演奏を発展させたイントルメンタルです。Satisfied は、他のBOOTLEGを聴くともっとシンプルに進化してBlow By Blow1曲目「You Know What I Mean」になっています。
Jizz Wizzを含めインストルメンタルが2曲ありますが、こういうイントルメンタルがあることが今となってはBlow By Blowへつながる兆候だと思えます。ただ、ここでのインストはBlow By Blowよりもっとジャズロック的で、BBAの頃にジェフベックがカセットに入れてよくきいていたと言うマハビシュヌオーケストラやビリーコブハムの「SPECTRUM」に近いようなハードなものです。
ライブ音源の値打ち
ライブの音源うちDefinitely Maybeなどの3曲は、ピアノがいることから、8月の2週間だけの移行期のツアーのものだと思われます。このメンバーで演奏しているのはこの時だけだからです。貴重な音源です。
13〜16はレインボーシアターのライブで、当時は貴重でしたが、2023年9月にレインボーのライブ盤が正式に発売されたので貴重ではなくなりました(レインボーのライブが2枚に収められた「Atomic Fusion」というCDも当時は貴重でしたが同様です)。
*以下の記事もご参考に
https://jeffbeckfan.net/bootlegs/working-version/