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Rick Derringer(リックデリンジャー)

ポップなのにどこか泥臭い独特のロックンロール感覚が、私は好きです。

リックデリンジャーという人は、知っている人は結構好きで、知らない人は全然知らないという人なのかなと思ったりします。もちろん私は、大好きなアーチストのひとりです。
マッコイズというバンドでデビューし「ハングオンスルーピー」というヒット曲がありますが、、ロックギタリストとして有名になったのは、プロデューサー&プレイヤーとして参加したジョニーウインターのライブ「Johnny Winter And」くらいからではないでしょうか。しかし、代表作としてはやはりソロになってからの「All American Boy」。今やロックの定番Rock And Roll, Hoochie Kooから始まるこのアルバムは、非常にかっこよく整理された多彩な楽曲が並んだ名盤であり、リックデリンジャーというミュージシャンを良く表していると思います。初ソロアルバムですが、この人独特のポップなロックンロールの世界があります。ポップで軽快なのにどこか泥臭くロックな感じが、非常~~にカッコイイです。日本の子供バンドのプロデュースもしていました。

さて、リックデリンジャーとジェフベックとどこにつながりがあるのかと思われるでしょうが、これが結構あるんです。
まず、昔デリンジャーというバンドをやっていましたが、このドラムがビニーアピスと言って、名前からも分かるとおりカーマインアピスの弟なんですね。実力の方は、う~ん、兄貴よりはちょっと落ちるかなという感じです。好みもあるでしょうか。
そのあたりのつきあいもあるのか、カーマインアピスがソロアルバムを出して来日したときその特別バンドにリックデリンジャーがいたんですね。そのライブ見ましたが、なんかあまり印象なかったですね。何でだろう。そいでもって、最近ではリックデリンジャー、ティムボガート、カーマインアピスでDBAなるバンドを組み、アルバムも1枚か2枚出しているんですね。これはチャーとのCBAより前です。CBAでは、DBAのレパートリーも演奏されていました。

また、先に書いたマッコイズのヒット曲「ハングオンスルーピー」は、「マイガールスルーピー」と名前を変えてでジェフベック時代のヤードバーズも演奏しているのです。そのほかでは、リックデリンジャーにはブルースばかりのアルバムで「Blues Deluxe」というのがありまして、そうこのタイトルがもう第一期ジェフベックグループの曲ですね。もちろんアルバムの中でBlues Deluxeをカバーしており、これがなかなか良いです。ロッドとはまた違った趣向のボーカルですが、これはこれでカッコイイ。 私は、この人の独特のボーカル、好きですね。蛇足ですがこのアルバムではクラプトンのBlues Powerもカバーもあって、クラプトンのよりもっとファンキーな感じのロックンロールに仕上がっていてカッコイイです。実は、私はこの曲のためにこのCDを買いました。

そして、ジェフベックとのつながりをもうひとつ。トーキングモジュレーターですね。「All American Boy」の中のTeenage Love Affairという曲で使っていますが、これがなかなか渋い使い方です。FMで放送された聞いたN.Yボトムラインでのライブでも使っていました。しかし、エドガーウインターとのライブでは使っていなかったりするので、ライブではいつも使っているというわけではないようです。

というわけで、ジェフベック本人とのつきあいはあるのかないのかは知りませんが、どこか孤高なかっこよさが共通しているような気がします。
しかし、ギタリストとしては、ジェフベックとはちょっと違うタイプですね。リックデリンジャーは、ギタリストであると同時に名プロデューサー(「ジョニーウインターアンド」などもリックのプロデュース)でもあるので、ジェフベックとはかなり違ったタイプのミュージシャンです。先にも言いましたが、この人はギタープレイと言うより、ボーカルも含めた独特のポップで泥臭いロックンロールが魅力です。

ギタリストとしてもかなり実力派ですが、器用貧乏みたいなところもあり、その昔マイケルジャクソン「Beat It」のパロディ曲アルヤンコビックの「Eat It」の中で、バンヘイレンのプレイのパロディ演奏という色物的なことをして、一部にひんしゅくを買ったりしていました。
バンヘイレン自身が、「尊敬していたのに。。。。」と残念がっていたという話も聞いたことがあります。また、スティーリーダン関係のアルバムで演奏していたりもします。
最近は、やたらとブルース色の強いアルバムばかり出しています。 おまけに結構太ってしまって、いい親父さんです。オフィシャルホームページには、家族と遊ぶ写真なども載っていて微笑ましいです。

*関連記事
多彩で多才なロックンローラー、リックデリンジャー

http://www.rickderringer.com/


ALL AMERICAN BOY
1.Rock And Roll, Hoochie Koo
2. Joy Ride (Instrumental)
3. Teenage Queen
4. Cheap Tequila
5. Uncomplicated
6. Hold
7. The Airport Giveth (The Airport Taketh Away)
8. Teenage Love Affair
9. It’s Raining
10. Time Warp (Instrumental)
11. Slide On Over Slinky
12. Jump, Jump, Jump
多彩な楽曲、多彩なアレンジ、かっちょいいギター、まさに才能開花という感じのアルバム。タイトル通りどこかカラッとしたアメリカンな音です。ギターアレンジのカッコイイのは、1,5,8,11あたりです。8は、変わったアクセントのリフ、4あたりの泥くささとポップさの混合具合が絶妙です。


Blues Deluxe
1. Let the Good Times Roll
2. Runnin’ Blue
3. Blues Power
4. Key to the Highway
5. Blues Deluxe
6. Hide Away 1962
7. Killing Floor
8. Funky Music
9. Something Inside of Me
10. Still Alive and Well
11. Bright Lights, Big City
12. Checking up on My Baby
一瞬、谷啓さんかと思いました、ガチョ~~~ン!第一期ジェフベックグループのBlues Deluxe、クラプトンのBlues Power、リック自身の Still Alive and Wellなど、懐かしい曲が楽しめます。本当にストレートでシンプルなアレンジなんですが、何かちょっと違う。いいノリです。こういうギタリスト、いそうでいないのではないでしょうか。


SPRING FEVER
1. Gimme More
2. Tomorrow
3. Don’t Ever Say Goodbye
4. Still Alive and Well
5. Rock
6. Hang on Sloopy
7. Roll With Me
8. Walkin’ the Dog
9. He Needs Some Answers
10. Skyscraper Blues
美少年(青年?)時代のリックデリンジャー、ソロ2枚目です。マッコイズ時代のヒット曲ハングオンスルーピーやジョニーウインターなどもやっているStill Alive and Well、 Roll With Me (どっちもカッコイイ曲)などの名曲が並んでこちらの方が良いという人もいます。Still Alive and WellのリフなんかベックのYou Never Knowに似たところがある(というか一部同じ)と思うのは私だけでしょうか(曲ができたのはリックデリンジャーが先)。私だけ?(by だいたひかる)。


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