とにかく10年ぶりにジェフベックが見れて、
よかったよかった。

なんと、東京公演がNHK BS-2で放送されました。



(↑コンサートパンフレット)


 「ギターショップ」発売の時にあの伝説のチャックベリー事件が起きたキリンの冠イベント(あれは大阪公演だけかも?)で来日して以来、実に10年ぶり。10年ひと昔というくらいで、時代がひとつ変わってしまっています。

 「ギターショップ」が出た1989年のころの日本はまだバブル真っ盛り。イタリアものの高級ブランドなどがもてはやされて、ギンギラな空気があり、企業もやたらと金を使って冠イベントなどをやっていました。キリンなんてこの手のの音楽ものなんかやりそうでない企業も「キリンライブビア」かなんかのタイトルでニールションバンド、スティーブルカサーバンド、チャックベリー、そしてジェフベックをブッキングしていました。
  この頃、金にものを言わせて企業は競って有名外タレを呼び、ギャラをつりあげました。「日本は、金になる」、アーチストはそう思ったでしょうね。それが、入場料にはねかえり、どんどん高くなっていきました(ジェフベックはそんなに高くないんでしょうが)。一度あがった入場料はそう簡単にさがりません。ギャラにしても、向こうがよっぽど困ってない限り下がりません。

 何かの記事で、日本公演のギャラは法外に高いというのを読んだことがあります。なめられているんですね、やっぱり。特に冠イベント系は、アーチストや音楽にたいした志もなく、にわか仕込みの企業イメージだとか、ウケだけを狙って無節操に呼ぶと言うことが多かったと思いますので、そう言うときは相手も分かるでしょう。「ああ、こいつはワシで商売をしようとしているな。ひとつ、ふっかけてやれ。」・・・・

 スタンリークラークと一緒の時とゼアアンドバックの時が、確かS席4,500円、フラッシュツアーは6,000円だったんじゃないでしょうか。「キリンライブビア」は、確かS席7,500円だったと思います。当時でもまた上がったな、と思いました。今回、S席8,500円。どのようなコスト比率になっているのか知りませんが、ド不況でどんどん物価が下がる中、この手の料金は下がりませんね。

 「ギターショップ」から10年。あのころのノリは何だったんだろうと思うほど、ド不況の日本。まあブランドモノなどは、第二次ブームで不況にもかかわらずナショナルブランドの、巨大ショップがオープンしたりしていますが・・・。大丈夫なのか? 今にまた悲惨なことになるんじゃないか? 

 その昔、ジェフベックも日本の若者の印象を聞かれて「みんなこぎれいで、同じような格好をしている」と定番の回答をしていました。やはり外国人から見るとそう見えるんでしょうか。最近の若い人たちは個性的な人がいますけどね、ベネトンのカタログにのったような・・・・・。

 あ、話がそれましたが、そんな時代を経て、10年ぶりに見たジェフベック。私なんかは、本人がそこで弾いているだけで、もう大満足それに、ギターも全然衰えていませんでした。これはうれしかった。
 ただ、個人的な感想としては、今までのジェフベックの中で最も発見と感動の少なかったライブだった気がします。

 大阪公演(だけかどうかは知りませんが)は、何か音がもうひとつ良くなく、バスドラがボンボンボンボン言って(今時の音づくりなのか???)、全然しまらない。演奏曲の構成も、ストーリー性に欠け、散漫でした。

それに・・・・、

ドラムとベースが、本当につまらんヤツでした。

 何という面白味のない、色気のない演奏か。アマチュアバンドのようなメリハリのない単調な演奏。大学の軽音クラブの発表会なんかだと、後で先輩にこんこんとお説教させられそうな演奏だと思いませんか。

 今回のリズム隊の素性はよく知らないのですが、デュランデュランとやっていたり、少なくともベックがつれてくるのだからヘタなわけないっしょう。だとしたら、センスがないか、やる気がないか、そういう風に演奏するようにいわれていたかのどれかでしょうね。

 でも、2年前からずっとこのメンバーなんですよね。ということは、ベックも気に入っているということか・・・。あるいは、ベックがみんなに嫌われているんじゃないか? 一緒に一生懸命つくったものを一瞬にしてボツにするし(テリーボジオが不満をもらしていた)、ルカサーには無断でボツにするし、もうみんな「ついていけない」って感じでシカトされて、何らかの打算のある彼らだけがついてきた???(すみません、彼らをこんなに悪く言うつもりは無いんですが、行きがかり上・・・)

ジェフベックは、第二のチャックベリーになりつつあるのか???

 比べるのはナンですが、でもやっぱりサイモンフィリップスやテリーボジオなどは、ケタ違いです。彼らがドラムをたたき出すと、それだけでワクワクします。それに触発されてジェフベックのギターもウニョウニョ、びゅんびゅん、うねり、鳴りまくるのです。
 今回は、バックのメリハリがないので、ギターがずっと全開状態。ベックの魅力である、ニュアンスの落差、ダイナミズムが全然発揮されていません。だから、緊張感や感動に欠けるんだと結論づけました。
 ギターは元気だけれど、リズム隊がつまらんので、ジェフベックだけが浮いてしまい、いき場がない感じで、なんか寂しそうでしたね・・・。考え過ぎか???
 これ、テリーボジオかサイモンフィリップスが来ていたら、数倍エキサイティングになっていたと思うのは私だけでしょうか。今回のリズム隊にもそれなりの味があると言いたかったですが、味がないんですもん・・・。
 (最近のサイモンフィリップスはTOTOの正式メンバーになったので、ひょっとしたらベックから誘いがあったけれど参加できなかったという線もサイモンのインタビューを読むと考えられなくもない)
 ジェニファーバトゥンに、私は期待していたのですが、期待通りよかったです。彼女の起用は結構新鮮でした。ギターもいいけど、MIDIギターでのバッキングは、何か可能性を感じましたね。ギターもうまいし、スリムなボディで前後にスタンスをとってリズムをとっており、金髪がゆれてカッコイイ。遠くて良く見えなかったですが、セクシーで美人そうだし(美人よりセクシーを先に持ってくるところなんざぁオヤジですなあ)。使っているギターは、イマイチだけど。

1999.5.30 大阪フェスティバルホール公演の曲目
1.WHAT MAMA SAID
2.PSYCHO SAM
3.BRUSH WITH THE BLUES
4.STAR CYCLE
5.SAVOY
6.BLAST FROM THE EAST
7.A DAY IN THE LIFE
8.DECLAN
9.THX138
10.THE PUMMP
11.LED BOOTS(DRUM SOLO)
12.CAUSE ENDED AS LOVERS
13.ANGEL
14.SPACE FOR THE PAPA
15.EVEN ODDS
16.YOU NEVER KNOW
17.BLUE WIND
 
A1.WHERE WERE YOU
A2.BIG BLOCK

 ニューアルバムからの曲は、ほとんどCDどおりといった演奏で、ジェフベックにあるまじき演奏でした。ま、そういう曲ですが。

 先入観からか、昔の曲の方がのびのび弾いているような気がしましたね。始めの頃は、ニューアルバムの曲が続くので、一生懸命、ひたすら律儀に披露すると言う感じ。不思議と、Star Cycleが始まると、「ああ、ジェフベックだ」という感慨を新たにし、ここから本格的にライブがスタートしたかのようでした(この曲は、登場感がありますからね)。
 Savoyもテリーボジオのドラムがカッコいい曲だったのに・・・これじゃサボイではなくサブイ(関西弁で寒いの意)です、ほんまに。
 Blast from the eastは、結構気に入った曲だったので、ライブに期待したんですが、期待したほどでもなかった。あれ、もっとかっこよくできるはずだ。とにかくリズム隊がしょうもないのが原因です。
 A day in the lifeもDeclanの良かったけれど、この手の曲、前ならもっと繊細に弾いていたような気がするんですが・・・なんか・・・大味な感じでした。
 The PumpやLed Bootsなどは、いつものベックらしいカッコいい”間”のある演奏になってきました(それにしても、あのドラムはなんじゃい)。
 Cause ended as loversもバックでず〜とドンドンたたかれたら、曲のメリハリつかんじゃないかコレッ! だからベックのギターもダイナミズムが小さくなっちゃって・・・。
 Angelなんかも好きな曲なのに、もっとふわっとした演奏をしてほしかったなぁ。全部、リズム隊のせいにしてしまおう。でも、実際そうだ、こんな感じの曲、サイモン君ならもっと面白いぞ。
 Space for the papaは、Brush with the bluesとともに、”間”がとても大事です。なんか打ち込みみたいなドラムを叩かれると、がっかりだ。
 Even OddsからYou never knowへ、メドレーで・・・・・カッコよく始まって欲しかったけど、なんかしょぼいベースのイントロでした。ベースソロがあったけど、別にソロを取るようなベースじゃないよね〜(この時、ベースの彼はひどい風邪をひいていたそうです)。

ううううう・・・・・・リズム隊への不満が・・・・・・・・・

・・・・・いったいジェフベックは、何を考えているんでしょう。

 最後はやっぱりBlue windなんですね。好きですね、この曲。最後の方になるとジェニファーにスポットが当たり始めまして、お姉さんちょっと小粋にタッピングどす。うまいっすよね、この人。もうギターにも男女の差別はない。男女雇用機会均等法の影響は、こんなところにも出ているんでしょうか。最後のほうでは、リフを観客のスキャット?で掛け合いするという、うれしいのか恥ずかしいのか分からないパフォーマンスもありました。何か、異様なものがありますな、アレには。
 アンコール1曲目は、Where were you。ジェニファーさんは、ちょっと進行、間違えたんじゃないすか??? 2曲目は、Big block。この曲が、アンコールの2曲目、コンサートのトリというのは、盛り上がりに欠けますなあ。大体、ニューアルバムには、コンサートのトリをとれる曲がありません。

あ〜あ、リズム屋さんは、最後まで大根役者の棒読みせりふのような演奏でした。ナンなんですか!!!!!???

*暴言 その1

あれだったら、ジェフベックとジェニファーがカラオケセットを持ってきてやればいいんじゃないのか・・・・?????

*暴言 その2

ジェフベックだって、なんか、ギュンギュン言わせて、お茶にごしてたって気もするぞぉ・・・・・!

え、私、求め過ぎですか? 屈折してます? 

そりゃどうもすみません・・・。