?> WIRED UP | ジェフベックの茶飲み話サイト。

WIRED UP

WIRED UP/JEFF BECK
<DISC-1>
1. Magical Dog
2. Evolove
3. One To One
4. Stepping Tones / Drum Solo / Awakening
5. Darkness / Earth In Search Of A Sun
6. You Know What I Mean
7. Freeway Jam
<DISC-2>
1. Godbye Pork Pie Hat
2. Earth (Still Our Only Home)
3. Scatterbrain
4. Bass Solo/Come Dancing
5. She’s A Woman
6. Diamond Dust
7. Rice Pudding/Full Moon Boogie
8. Blue Wind (w/Train Kept A-Rollin’)

公式ライブ用として録音された音源による高音質ブートレグ。
ブルーウインドがノーカットで聴けます。

ヤンハマーとのツアーは、いくつかのライブが録音されたようですが、これはそのうちのひとつだと思います。なので音は基本的に公式ライブと同じクオリティで、若干ミックスのバランスは違いますが、記録としてだけでなく、ひとつのライブCDとして鑑賞できます。
さらにこのCDはドラムもクリアで、ドラムのノリがよく、公式ライブとは少し違った印象。こっちの音の方がノリが良くて好きですけどね私は。公式ライブでは、ベックとヤンハマーの音が前面に出される分、ドラムの音の粒がちょっと甘くなって歯切れが悪くなっているいるところがあり、ノリのいいドラマーなのに残念です。
このツアーの形式通り、最初はヤンハマーグループの演奏が続き途中からジェフベックが加わりベックの曲などが演奏されます。公式ライブには、この中からはBlue Windがカットして使われたようで、ここではノーカットのフルバージョンが聴けます。公式ライブでは、ギターソロ、キーボードソロ、Train Kept A-Rollin’のそれぞれのソロ、ラストのパートなど、それぞれ1コーラスずつカットされており、結構短くなっています。昔はLPで46分に収めなければならなかったので、こういうことになったんでしょうね。

印象に残ったところを紹介しますと、Goodbye Pork Pie Hat は、細かく歪みをコントロールしながら絶妙な演奏です。特に低音弦で、歪みをコントロールしサスティーンを強弱つけるのは鳥肌もんです。この演奏ではピアノソロ(ローデス)のパートもあります。この人のローデスも味があっていいですね。
Earth (Still Our Only Home) のキーボードソロが終わって、ベックのフリケンシーモジュレーターのソロが出てくるところは、独特の間がありゾクッとするくらいスリルがあります。こういう快感を味わえるギタリストはベック以外にいません。
Bass Solo/Come Dancing は、ベースとドラムだけで始まりますが、非常にノリが良くこのドラマーの個性がよく出ていると思います。公式ライブではこのノリの良さが出ていないのは、音のバランスや粒のせいだと思います。非常に残念。
Come Dancingが始まってからのヤンハマーのローデスでのバッキングも心地よい。他の演奏ではベックがテーマメロディーを弾いていたりしますが、ここではスタジオ盤に近い感じでホーンセクションこそ入っていませんがピアノでメロディを弾いています。
She’s A Woman は、公式ライブに近い感じですが、トーキングは少ししかありません。しかし、感覚的なフレーズが次々にはき出されるスリリングな演奏スタイルはジェフベック以外に考えられません。こういった演奏は、まとまりがないとも言えますが、まとまりがあるかないかより、気持ちいいかどうかの方が大切。
Rice Pudding/Full Moon Boogie とありますが、Rice Puddingは演奏されていません。Full Moon Boogieは、公式ライブに近い感じで、演奏内容もいいのですが、どれかのアンプからでているらしいハムがちょっとうるさい。これがアンコール前のラストの曲なのか、拍手がなりやまない。この後、アンコールのBlue Windなんだろうね。こっちの方は、公式ライブと同じ演奏のノーカット。結構、かっこいいフレーズも弾いているのにカットされていて残念です。公式ライブを初めて聴いたときなんか短い演奏だな(特にTrain Kept A-Rollin’)と思ったのですが、やはりカットされていたのだとこれを聴いて初めて知りました。
2005.6.12