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HUMBLIN’GAMBLIN’

JEFF BECK GROUP
-HUMBLIN’GAMBLIN’

1)SHAPES OF THINGS 2)ROCK MY PRIM SOUL 3)TALLY MAN 4)I’M LOSING YOU 5)HI HO SILVER LLINING 6)I AIN’T SUPER STITIOUS 7)PYNTH 8)RICE PUDDING 9)ROCK ME BABY 10)JEFF’S BOOGIE 11)GAMBLER’S BLUES 12)SWEET LITLE ANGEL 13)SOME KIND OF WONDERFUL 14)YOU SHOOK ME ~LET ME LOVE YOU 15)ROCK MY PRIM SOUL 16)HI HO SILVER LLINING

1,15—–BBC LIVE1968
2~5,1—BBC LIVE1967
6~9—–NEW PORT JAZZ FES.JULY1969
10~13–READING FES.AUG.1967
14——FILLMORE EAST1968

BBC LIVE他第1期のライブが集められたもので、なかなか良い演奏が聴けます。

BBC LIVEの方は、昔FMでも放送されたもので、いい音質で収録されています。興味深いのは、ROCK MY PRIM SOULが2種類聴けることです。2)はスピードの速いバージョンで私が絶賛してやまない素晴らしい演奏です。ブルースでこんな奔放な演奏をしかも1967年にやっていたなんて。1967年と言えば日本はまだ大阪万博の3年も前、高度経済成長のまっただ中、まだまだチャチな歌謡曲やグループサウンズの時代です。朝のTV「ヤング720」で横尾忠則氏がやっとクリームを「THE CREAM」なんて紹介していた頃(資料による)で、欧米の音楽はほとんど知られていませんでした。そんな頃に、このすごい演奏。やはり彼らは先進国でした。この演奏は、ソロだけでなく、シャッフルのブルースを2拍3連を強調したリズムで演奏することも画期的です。この普通のシャッフルではないことが、ベックのギターが生き生きとさせる理由のひとつです。15)は遅いバージョンで、もちろんレコードとは演奏は違います。このソロもなかなかです。つまり初期の演奏は速く、後期になってゆっくりになったんですね。他の曲も聴きごたえのあるものばかりですが、5と16は全く同じ演奏です。このブートは、これらがまとめて聴けるだけでも結構価値があります(ただ、これらの演奏はいろんな形で他のブートにも収録されています)。

ニューポートフェスのは、ピアノがおらず、ライスプディングなどではピアノのパートをはしょって演奏されています。しかし、バック3人でも非常にテンションの高い演奏で、スローブルースで演奏されている9)は、ロッドのボーカルも良く、ベックも「弾きまくっている」という感じです。後半ROCK MY PRIM SOULになります。ボーカルのかけああいも面白い。ビートルズナンバーのフレーズなどもちょろっと演奏されて(この辺がベックのウィット)います。雑誌などでよく絶賛してある第一期のボーカルのかけあい。スタジオ盤を聴いてもなんかわざとらしくて臨場感がなく、ピンと来ないのですが、こうやってライブを聴いてみるとその面白さがよく分かります。ギターはレスポールのようです。

ボストンでのライブは、ピアノが入っています。10)なんかもピアノがはいるとよりヒョウキンになります。この頃のこれは、ソロを各楽器で回したりしています。ステッピンアウトのフレーズもこの頃から弾いています。また、BBAの「LOSEMYSELF WITH YOU」のライブでのイントロ見たいなフレーズも飛び出してます。もちろん、じゃじゃ馬~も。11)はBLUES DELUXで、12)もスローブルース。こういった演奏もピアノが入っているとよりブルースバンドっぽい感じ。ベックもギンギンになりすぎず、余裕をもって弾いている感じです。これもギターは、結構シャープな音ですが、レスポールだと思います。

13)は珍しいポップな曲ですが、音が悪くて聴きづらい。14)もあまり音が良くないですが、いい演奏。

全部で15曲。第一期のライブを知るにはいいブートかも知れません。